2泊3日くらいの日程でも十分楽しめるのが台湾旅行のいいところ。
あれもこれも楽しみたい2泊3日だと台北中心になることが多いですよね。
でも台湾には魅力的な地方都市がたくさんあります。
短い時間では難しいかもしれませんが、台湾好きになったリピーターさんは思い切って地方都市を目指してみてもいいかもしれません。
訪れるだけで癒されるようなスポットが台湾にはたくさんあるのですから。
Contents
台南の旅・理想と現実
台湾の古都ー台南を旅する
私たちが今回訪れたのは台北とは流れる空気が少し違う台南。
台湾の古都であり日本で例えると京都のような文化や伝統の香りが漂う場所です。
ゆったりのんびりした気分で観光すれば、不思議と懐かしい感覚にひたる事ができると思います。
孔子廟を見学して、台南文学館の美しい建物に感動し、林百貨でこだわりのメイドイン台湾を手に入れる。
台湾一の美食の地で美味しいご飯をほおばる。神農街でちょっとノスタルジックな台南の町並みを楽しむ。
地元の人も一押しのお茶屋さん「奉茶」でタピオカドリンクをテイクアウトしてのんびり散歩・・・。
現実は強行軍・・・
そんな妄想をしつつも、私たちの行程は強行軍。笑
この日の夜、台北でお世話になった方にあうため高鐵(ガオティエ・新幹線)の時間が決まっていたのです。
脇目もふらずに(ふることができずに)商品を取り扱いたいと考えていた帆布屋さんに向かったのでした。
花見小路のみなさんが車を出してくれて、道案内をしてくれたのでかなり楽に移動できました。
ステキなパートナーに恵まれてお仕事できていることに感謝です。
そして今度は台南に泊まって台南時間をたのしみたい!!!
帆布屋さん行脚
台南帆布のミニ歴史
台南で帆布産業が栄えたのは、どうやら日本統治時代に学生用の帆布カバンを作り出したのがきっかけのようです。
現在も台湾の学生カバンは帆布が中心です。
最盛期には100軒以上の帆布屋さんが営業していたという台南。
台南の帆布産業は、最盛期に欧米ブランドのOEM商品(依頼を受けてブランドの商品を製作)を制作していたことでも知られ、その技術は確かなものがあります。
時代の流れで工場が他のアジア地域に移り、現在は帆布屋さんもだいぶ少なくなっています。
それでも老舗や若い世代が、それぞれその良さを伝えようと取り組んでいる。
それが現在の台南帆布の現状です。
永盛帆布行
まず訪れたのは永盛帆布行。
こちらはお隣が有名な台湾料理屋さん「度小月」本店。
「度小月」でのお昼ごはんの後に伺いました。
今回訪れた中でも永盛帆布行と合成帆布行は、古い歴史を持っています。
台南で最も古くに創業した帆布屋さん「来福帆布」。
来福帆布で働いていた3人の職人が、経営者の死後その経営を引き継ぎ、その後「合成帆布行」を創業。
3人の経営者の子どもたちは、成長後各々で帆布業を行うこととなり「合成帆布」、「永盛帆布」、「志成帆布」として営業を始めました。
つまり永盛帆布のルーツは「来福帆布」にさかのぼることができるわけです。
こちらの帆布製品は、なかなか凝った作りで、デザインも色味も日本人好みだと思います。
にこにこ顔で対応していただいて、台湾の人の良さに触れることができました。
台湾の有名な映画監督「リー・アン」が息子さん用にバッグを買い求めに来たことがあるらしく、お店にはサインもありました。
合成帆布行
合成帆布は上記で紹介したように、台南で最も古い帆布屋さん「来福帆布」の流れを受け継ぐお店の一つ。
学校指定の学生カバンを制作する事が多いお店とのこと。
店先にもちょっと懐かしさを感じる学生カバン風のバッグが並んでいました。
しっかりとしたホームページもあり、メディアに登場することも多く、老舗の中では一番有名な帆布屋さんと言えます。
こちらの特徴はビビットな色使い。
レッドやマスタード色など目を引く色のバッグも多く、存在感あり。
ブラックやカーキもパイピングや持ち手部分のコントラストが絶妙です。
コントラストが可愛い色使い、そしてちょっと薄めの帆布が軽くて、特に女子ウケが良さそうです。
店先では、お店のひとたちが楽しそうにおしゃべりしながらせっせと作業していました。
写真を撮っても良いか尋ねたら、Okだったもののおしゃべりをやめてしまいました。笑
にこやかな表情がとっても良かったのに~とちょっと残念でした。
來喲 la yoo(ラ・ヨー)
AkuShu~台湾雑貨と服飾のお店~でも販売中のla yoo製品はステキな物語をもつブランドの一つ。
台北で映画を撮っていた旦那さんとデザイナーをしていた奥さん。
ふたりは台北の喧騒を逃れ、自分たちの赤ちゃんをのんびりとした環境の中で育てたいと台南に移住しました。
台南で、奥さんの夢だった帆布のバッグショップを開店。
手作りで、思いを込めて一つずつ作り上げていくバッグたち。
苦労しながらも少しずつ前進する中で、気がついたのは周りにたくさんの職人さんたちがいること。
帆布産業の衰退とともに第一線を退いていた職人さんたちを説得し巻き込んで新たな産業の担い手となりつつあるloolooさんとayoさん夫婦。
そんな二人の想いとバッグの質やデザインに惚れ込んで、話をするチャンスを作ってもらいました。
神農街の細い路地をくぐり抜け、ちょっと迷子になりつつたどり着いたその先には笑顔のloolooさんが。
そこで気がついたのです!「layooは今日定休日だ!」
そうなんです、定休日のことをすっかり忘れていたのです。
人がいないのでおかしいな~と思っていたのですが・・・。
loolooさんは私たちのためにお店に来てくれていました。
新幹線の時間が迫っていたため、とっても短い時間で今後の取引のこと、私達の思いを伝えました。
あらためてゆっくりと台南を訪ねる約束をして、お店を出かけたところにayoさんの姿。
用事があってでかけていた台北から急いで戻ってきたくれたのでした。
あいさつを済ませて超特急で新幹線台南駅へ。
急ぎすぎていて、ふたりと写真を撮るのを忘れる始末・・・。
新幹線で一路台北へ
新幹線はお得な周遊パスで「もと」もバッチリ取りました!
市内中心から20分はかかるので油断は禁物。
ここでも花見小路の皆さんに送ってもらって本当に感謝!
再会を約束して台南を後にしました。(それから数ヶ月で再会できました!)
帰りももちろん超お得な新幹線周遊パスを利用。
台北ー台南の往復ですでにチケット費用の元はとり終わりました!
(3日間の周遊パスなので日にちがあれば、他の地方都市も行きたい放題です!)
ちなみに、この周遊パス、指定席も自由席もどちらも利用できますが、帰りは自由席にすることにしました。
改札で駅員さんにパスポートと周遊パスを見せて記録してもらいます。
帰りの新幹線は代わりばんこに寝たり、娘に食事を取らせたり・授乳をしたりしながら過ごしました。
台湾だけど沖縄居酒屋でプチうちなーんちゅ大会!
台北について仕入れたシューズをコインロッカーにしまいこんで、待ち合わせの沖縄居酒屋へ。
懐かしい友人、恩人に無事会うことができ、情報交換をしたり、思い出話をしたりしてプチ沖縄県人会状態。
楽しいひとときを過ごしました。本当に私は人のご縁に恵まれています。
応援してくれる人たちに心から感謝して、幸せな1日を終えることができました。
(食事後、台北駅まで戻って荷物のピックアップも忘れずに行いましたよ~)
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☆永盛帆布行
住所: 台南市中西區中正路12號
電話: (06)227-5125
営業時間: 09:30∼21:30
☆合成帆布行
住所: 台南市中西區中山路45號
電話: (06)222-4477
営業時間: 08:30∼21:00
Web:www.onebag.com.tw
☆layoo
台南市中西區開山路122巷36弄15號
電話:(06)2215937
営業時間:12:00~18:00
火曜日定休
Web:http://www.layoobag.com/